2011年1月25日火曜日

寒さに耐える小さな生命

冬の昆虫ネタをもう一つ。ワビスケの葉の裏にぶら下がっているこれ、なんでしょうか?
越冬中のウラギンシジミです。ムラサキシジミ、ムラサキツバメなどと同じで成虫越冬する種です。卵や蛹の状態で冬を越す蝶がほとんどなのですが、日本の蝶約250種の内の1割にあたる約25種ほどが(日本産蝶の種数の説がばらばらなので約)成虫で越冬するそうです。この寒さをじっと我慢する(というか気温の上昇を待っている)姿には感動さえ覚えます。井の頭かんさつ会でウラギンシジミに出会えるかもしれません。

2011年1月23日日曜日

蛾の形のパズル

第67回かんさつ会の後片づけをしていて、昆虫に詳しいおはるさんに教わったのがこれです。擬態のお手本のような姿のキノカワガという昆虫です。イヌシデの樹皮の色に同化し、割れ目にはまって溶け込む姿は、まるで蛾の形をしたパズルのピースのようです。

2011年1月20日木曜日

樹液

樹液、と聞くとクヌギやコナラのそれと、カブトムシ、クワガタムシ、オオムラサキなどの昆虫をイメージするかもしれません。しかしながら、他の樹木だって樹液をにじませますし、それを目当てに集まるのは昆虫だけではありません。写真はシラカシの樹から樹液が出ているところ。これをなめにくる生きもの、それが何かは井の頭かんさつ会で一緒に観察してみましょう。

2011年1月11日火曜日

土のお山

井の頭公園を歩いていると、あちこちに土の山が出来ているのに気づきます。これ、何だか知っていますか?子供が遊んだ後ではありません。土いじりのプロの仕業なんです。
そう、モグラです。この山を俗にモグラ塚と言います。地中をモグラが掘り進み、押し出された土が盛り上がって山になるわけです。そしてこの山の中がどうなっているかというと…続きは井の頭かんさつ会で一緒に確かめましょう!

2011年1月9日日曜日

クロガネモチ

井の頭公園の最新食糧事情です。トウネズミモチもほとんどなくなりましたが、このクロガネモチはかなり残っています。赤い実はあまり美味しくないといいますが、実際そうなのでしょうか。他の赤い実ではナンテンも残っています。イイギリは完売です。アオキはこれから赤くなります。

2011年1月4日火曜日

「見る」のではなく「観る」

今日、井の頭公園で見かけた一コマです。これがシジュウカラだとわかる人は多いと思いますが、このシジュウカラが何をしているかを正確に説明できる人はそうそういないはずです。それはふだん「見る=see」ことはしていても、「観る=watch」ことをしていないからです。その生きものが、なぜそこにいて、何をしているのか、井の頭かんさつ会ではそういう視点をご紹介するよう心がけています。その生きものが何科に属して、英名や学名ではなんという、といった図鑑に書いてある学術的な情報はさほど重視していません。誰でもよく「観る」ことで教科書や図鑑に書いていないような発見がある、それが自然観察の面白いところなのです。