東京・吉祥寺 井の頭公園で自然観察会と環境保全に取り組む「井の頭かんさつ会」のブログです。井の頭公園や玉川上水で見つけたちょっとした自然・生きもの情報を発信していきます。
2011年12月7日水曜日
冬尺蛾の季節
2011年9月30日金曜日
冬虫夏草
これはキノコです。俗にいう冬虫夏草で、ツクツクホウシタケという種です。その名の通り、ツクツクボウシにつく菌類で、写真左端が幼虫、右端が子実体(キノコ)です。たくさんあるものではありませんが、井の頭公園という身近なフィールドでもこのような生物が存在するのです。あらためて身近な自然の奥深さを知った想いです。
井の頭かんさつ会では未だ菌類をテーマにしたかんさつ会をやったことがありません。近いうちにやりたいと思っていますが、その際はよろしくお願いいたします!
2011年6月6日月曜日
月の女神と言われる蛾
写真はオオミズアオ(大水青蛾)という名前のヤママユガ科に属する蛾です。開帳が100mm前後というかなり大きな蛾で、色が薄い水色をしています。
2011年6月1日水曜日
アカスジキンカメムシは歩く伝統工芸品?
あまり飛び回らないので観察しやすいし、いろいろユニークな生態をもつものがいて面白いのですが、 カメムシに最初に興味を持ったのは、写真のアカスジキンカメムシを見つけたときでした。「なんてきれいな昆虫だろう。ブローチにしてつけたいぐらい。まるで歩く伝統工芸品だ!」と思いました。
アカスジキンカメムシは年1化で、7月下旬から5月中旬ぐらいまでの間、長い幼虫の時代を過ごします。一方成虫が見られるのは、5月中旬から7月ごろまでと短いのです。そのため幼虫はよく見らるのに、成虫にはなかなか出会わなかったので、それだけ初めて見つけたときはうれしかったわけです。
最近はさすがに毎年よく見つけられるようになったので、感動は減ってきましたが、昨日は3匹も見つかりましたから、今が探すのにぴったりの時期だと思います。
このきれいな模様も、葉陰に同化して見つかりにくくするカモフラージュの一種なのかもしれませんが、自然が作り出したデザインの素晴らしさにはびっくりさせられますね。
よく見つかるアカスジカメムシの終令幼虫(この姿で越冬)
2011年5月25日水曜日
ゼフィルスの季節
2011年5月1日日曜日
2011年4月24日日曜日
センダイムシクイ
今日4月24日は「井の頭かんさつ会の日」。今から6年前の2005年4月24日に第1回の井の頭かんさつ会を開催したのです。最初のテーマは「カイツブリ」で、田中利秋代表がリーダーを担当しました。
あれから6年。延べ1800人の参加者をご案内し、4人でスタートしたかんさつ会のメンバーは12人に増え、新聞に雑誌、TVでも紹介され、仲間がたくさん増えました。この記念すべきハレの日、あちこちでセンダイムシクイのチヨチヨビーの声が聞こえました。
2011年4月19日火曜日
スプリング・エフェメラル
東日本大震災の被災地の桜も咲き始めているという報道に触れ、被災された方々の生活にも、一刻も早く春が訪れますようにとお祈り申し上げています。
さて、蝶についてみれば、井の頭では成虫越冬蝶のウラギンシジミ・ムラサキシジミ・キタキチョウ・キタテハ・ルリタテハが活発に動き始め、次いで蛹越冬のモンシロチョウやツマキチョウ・ナミアゲハやクロアゲハも羽化し、先日は幼虫越冬のヤマトシジミも目にしました。まさに蝶の世界も春爛漫です。
その中で、一際春を感じさせるのがツマキチョウ(写真♂)。モンシロチョウは確かに春一番に動き出す蝶に見えますが、実は何代も成長を繰り返し、晩秋まで観察することができる蝶でもあります。 それに対し、ツマキチョウは年に一代で、成虫は春にしか見られません。このように、春にしか姿を目にすることができない蝶を、スプリング・エフェメラル(春の妖精、または春の儚いもの)と呼ぶことがあります。(spring ephemeral 本来は春先に咲く草本の花の呼び名でした。)
ツマキチョウはモンシロチョウによく似ていますが、ちょっと小ぶりで♂の翅の先(褄)が黄色いのが特徴です。(♀は黄色くありません。)私は、この蝶がなんとなく好きで、春には必ず探して確認しています。でないと、来年までお預けになってしまいますから。そして、どんな花を好み、どんな植物に産卵するかなどを短い間に少しでも観察しようと努めています。
ところで、スプリング・エフェメラルのツマキチョウは「儚い命」なのでしょうか。よく考えるとツマキチョウの一個体の一生はほぼ一年間です。成虫は姿をすぐに消しても、卵→幼虫→蛹の姿で翌春まで生きているのですから。それに比べて、例えばモンシロチョウの成虫は晩秋まで見られますが、一個体の命はけっこう短いです。ですから、成虫が見られる期間が短いから「儚い」と思うのは、単に人間の感傷かもしれません。ものは考えようですね。
みなさんも今しか見られないスプリング・エフェメラルを見つけて、春を感じ取ったり、命のありようを考えてみたりしてください。
2011年4月17日日曜日
2011年3月9日水曜日
コブシ咲き始めました
3月に入って暖かい日も多くなり、井の頭池のほとりではコブシの花が咲き始めました。白く大きな花はソメイヨシノよりも一足早く春の訪れを告げ、野を華やかに彩ります。
咲き始めた、と書きましたが今は膨らんだ蕾の一部が白い花弁を覗かせている状態で、完全な開花まではもう少しです。
モクレン属のコブシは大変素晴らしい芳香を持っています。かつて資生堂はマグノリアという化粧品をラインナップしていました。それはハクモクレンやコブシから抽出したアロマを使った製品でした。マグノリアとはモクレン属の学名なのです。同じモクレン属でさらにいい芳香なのがハクモクレン、そしてニオイコブシと呼ばれるタムシバです。公園の管理者は植物を五感で楽しむことを知らないようで、人に触れる枝は伐ってしまいますから、なかなか香りを楽しむことができる箇所はないのですが、もしチャンスがあればぜひ香りを楽しんでみて下さい。花だけでなく枝葉も素晴らしい芳香です。桜を見るのもいいですが、コブシの観察で春を五感で楽しんでみませんか。
2011年3月1日火曜日
モンシロチョウの初見日はいつ?
寒緋桜
井の頭公園西園ではこの後、大寒桜が咲き始め、山桜や染井吉野が咲くのはもう少し先となります。
2011年2月6日日曜日
2011年1月25日火曜日
寒さに耐える小さな生命
越冬中のウラギンシジミです。ムラサキシジミ、ムラサキツバメなどと同じで成虫越冬する種です。卵や蛹の状態で冬を越す蝶がほとんどなのですが、日本の蝶約250種の内の1割にあたる約25種ほどが(日本産蝶の種数の説がばらばらなので約)成虫で越冬するそうです。この寒さをじっと我慢する(というか気温の上昇を待っている)姿には感動さえ覚えます。井の頭かんさつ会でウラギンシジミに出会えるかもしれません。
2011年1月23日日曜日
蛾の形のパズル
2011年1月20日木曜日
樹液
2011年1月11日火曜日
土のお山
そう、モグラです。この山を俗にモグラ塚と言います。地中をモグラが掘り進み、押し出された土が盛り上がって山になるわけです。そしてこの山の中がどうなっているかというと…続きは井の頭かんさつ会で一緒に確かめましょう!